丹羽眼科 ─ Niwa Eye Clinic

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緑内障(開放隅角緑内障・正常眼圧緑内障)とは

緑内障は、視神経(ものを見るために必要な神経)に異常が起きる病気です。異常が起きると、視野(見える範囲)が狭くなっていきます。
加齢とともに発症することが多く、日本人では40歳を過ぎると緑内障の患者さんの割合が上がります。

緑内障 図解
緑内障 図解
平成17年度 厚生労働省 研究報告
平成17年度 厚生労働省 研究報告
病気による中途失明
病気による中途失明

厚生労働省 難治性疾患克服研究事業: わが国における視覚障害の現状, 2007 より作成

40歳以上の5%が緑内障と言われています
40歳以上の5%が緑内障と言われています

Yamamoto T, et al.: Ophthalmology, 112(10): 1661-1669, 2005より作成

視神経に異常が起きるしくみ

視神経に異常が起きる主な原因は、眼圧(眼球内の圧力)の上昇です。
眼圧は眼球内を流れている液体(房水)の働きにより保たれています。
この循環がうまく保たれないと眼圧が上昇していき、視神経がダメージをうけます。

しかし、眼圧上昇がなくとも視神経がダメージを受け緑内障になることがあります。
これを正常眼圧緑内障といい、日本人にはこのタイプの緑内障になる方が欧米に比べ多いことがわかっています。
眼圧以外の要因も様々あると言われていますが、まだ特定されるに至っていません。

視神経がダメージを受けると

視神経が為ダメージを受けると、だんだんとものが見える範囲が狭くなっていきます。
しかし日常生活では両方の目でものを見ている為、自分では気づかないことがほとんどです。
視野が半分以上欠けていても自覚症状がなかった患者さんが27.9%いたという報告結果もあります。
病状の進行に自分自身では気づけない、そこが緑内障の怖いところです。

視野の変化に気付かないのはなぜ?

人は、両目でものを見ているため、片方の目に見えない部分があっても、もう片方の目でそれを補います。
また、視野の欠けが中心に及ばない限り、視力は低下しないため、病気に気付かないことが多いのです。
緑内障は早期発見、早期治療が大切な病気です。

左目だけで見た場合
左目だけで見た場合
右目だけで見た場合
右目だけで見た場合
両目で見た場合
両目で見た場合

眼圧が正常なのに緑内障?

以前は、眼圧が高いと緑内障になるといわれていました。
しかし、最近では眼圧が正常範囲(21mmHg以下)なのに視神経が障害される「正常眼圧緑内障」とよばれる緑内障が多いことがわかりました。
日本人の緑内障の約7割が、この正常眼圧緑内障です。
正常眼圧緑内障は、眼圧は正常範囲でも視神経が傷つきやすいので、眼圧の高い緑内障と同じように眼圧を少しでも下げて、視神経が傷つくのを抑えることが重要です。

※視神経の強さには個人差があります。

視野障害の進行

緑内障患者様の視野変化

初期
緑内障患者様の視野変化 初期
中期
緑内障患者様の視野変化 中期
後期
緑内障患者様の視野変化 後期

Humphrey視野計による緑内障視野障害の進行

初期
Humphrey視野計による緑内障視野障害の進行 初期
中期
Humphrey視野計による緑内障視野障害の進行 中期
後期
Humphrey視野計による緑内障視野障害の進行 後期

根木 昭: 標準眼科学 第10版: 90, 2007

早期発見・早期治療

自覚症状に乏しい緑内障に対して最も重要なことは、早期発見早期治療です。
一度傷害された視神経を元に戻す方法はなく、病気の進行を食い止めることが目標となります。
従って出来るだけ早期に緑内障を発見し、治療を開始することが大切です。